農村の出身で今も村で暮らしつつも、外国の暮らしや異なる価値観について知っている彼は、私にとって本当に良き理解者!
そんな彼との会話は活動の話題に留まらず、ウガンダと他国(だいたいノルウェーか日本)の違いもよくトピックになる。
この前、久々に会った彼に「最近どう?」と聞かれて先日の農家訪問のことを話した。
そのときは別の同僚と農家を巡回していて、時間がすごく押していて、次に行く農家さんへの訪問予定時刻をとっくに過ぎていた。にもかかわらず「お茶でも飲んで行って〜」という農家さんからの誘いを同僚が断れず、急いでいるのにお茶飲んで行ったんだよ〜さすがアフリカだね、という話をした。
お茶と一緒に出された調理用バナナのピーナッツソース煮込み。ほくほく美味しい!
「ウガンダはRelationship Oriented(関係主義)だから断ることはできないね」とジャスティン。
関係主義ってことは、例えば仕事の会議が10時にある予定で、でも誰か知り合いが9時に訪ねてきて、10時半ごろになってようやく「あ!会議があったんだ!失礼!」と言って出かける、ということ。仕事よりも他者との関係性に重きを置いて、この場合は訪ねてきた人に感謝して歓迎する時間を十分とる。そして来客があって会議に遅れたことを、ほかの会議の出席者は理解してくれる。
でもノルウェーも日本もTask Oriented(仕事主義)だから、例え誰かが訪ねてきたとしても、時間になったら予定通り仕事を始める。来客があって会議に遅れたというのは、よほどの重要人物じゃないと許されない。
こういうのってどっちが正しくてどっちが間違ってるなんて答えはなくて、かといって簡単に理解することもできなくて。
まあこの巡回の時みたいに少しイライラすることもあるけれど、これはこれでいいんじゃないかと思う。でも自分がTask Orientedの価値観にどっぷり浸っていたからこそ、Relationship Orientedの価値観を見落としがちになる。
だから私とはまさに反対の、Relationship Orientedの国ウガンダからTask Orientedの国ノルウェーに行ったジャスティンに、カルチャーショックだったことって何?と聞いてみたら。
「バスで隣りの席に座った知らない人にあいさつをしないとか、最初はすごくストレスだった!道で偶然ノルウェー人の友だちに会ってもHelloっていうだけで最近どう?家族は元気?変わったことはない?とか聞かないから友だちなのになんで?!って初めはショックだったよ」と。
私だったらぜったいストレスに感じないから、やっぱりお互い全く価値観が違うんだねーと確信したけれど、その違いがクリアになったからこそなんかおもしろいねーと笑えてきたのでした。