2012年12月5日水曜日

サカムシジョンのシーズン



世界中、いまはクリスマスソングが鳴り響く時期だけれど、

ここムバレでは割礼ソングが鳴り響いています。

いまがまさに割礼シーズン真っ最中。
8月から12月が割礼の時期ではあるけれども、子どもたちの学校が終わる12月が最盛期。
「なんで学校終わってからじゃなきゃだめなの?」
ってホストシスターに聞いたら、大爆笑ののち
「だって痛いじゃない!」って。そりゃそうか。
そしてやはり痛いからという理由で、割礼が終わったあとの男の子はチテンジという伝統的な布をスカートみたいに巻いている。


だから「この子割礼終わったのね」と周囲は分かる。


ムバレ周辺に多く住むギス族の男性は、割礼が通過儀礼として今も残っている。だいたい1 3歳から18歳くらいが対象。
でもいつやるかは本人の意思によって決められる。
っていっても、18歳になったら「今年やるんだろ?」と周りから圧力がかかるんだけれど。
男子割礼は、性感染病を防ぐことからウガンダ政府が推奨するほど。
けれども一方で女子割礼は法律で禁止されているみたい。

ほかの部族は必須ではないけれど、ギス族の男性は絶対しなきゃいけない。
割礼しないと成人として認められず、ブセラを飲めないし、結婚もできない。
でも割礼を怖がって逃げちゃう子もいるのだとか。
昔は逃げ切れていたようだけど、今は簡単に見つかっちゃうらしく、かわいそうというかなんと言うか…

先日もやはり、タウンで買い物中に割礼ソング、カド ディ(Kadodi)が聞こえてきた。
一人だと行けないけれど、たまたま同期も一緒にいたし、せっかくなのでついて行ってみました。


割礼の前には、音楽隊と一緒に村をパレードして「これから割礼します」ということを近所に伝える。
そしてそのあと、家のまえまで帰って来て、家族、親戚、ご近所さんなど村人その他が見守るなかで割礼する。
道中で 会ったお兄ちゃんが「彼(割礼する男の子)の家はすぐそこだよ」というのを鵜呑みにしてしまったばかりに、永遠と歩き続けること30分以上。


のどもカラカラだし足も痛いし、
いろいろ後悔し始めたころに、やっと家付近に到着。

すごい人、人、人!


木の上にまでよじのぼる。



もう見守るというか、見せしめなんじゃないかというほど…
近頃これに不快感を感じる親もいるようで、小さいときに終わらせてしまったり、または衛生的に問題がある(刀を使い回したりするため)として病院でやる子も増えているみたい。まあどっちにしても「割礼をしない」という選択肢はないんだけれどね。

わたしたちが近づくと、ムズングだーということでなぜか一番よく見えてしまう場所へ案内された。

隣にはナイフを持った村長。


そして割礼をする男の子がやってくると、熱気はピークに。

もし泣いたり声を出したりしたら、周りの男性が枝で体を叩くそう。
でもこの子は全く弱みをみせず、
とても勇敢に終わらせました。
よくがん ばった!


ウガンダにきて、 ウガンダ人 の持つ世界観や 価値観と、日本人のわたしが持つのとは根本的に違うことがすごく多い 。
いままで 行ったどの国よりも。滞在期間が長いのも あるだろうけれど。

この割礼もその一つ。

本やテレビで見るんじゃなく、自分の目の前でそういうことがあると
私の理解の範疇を超えているから、なんか消化不良みたいになる。

でも、こんな世界もあるのかーと受け入れることが大事なんだろうな。




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